リクエストにお応えして、一枚のレンズがメガネになるまでを紹介。
今日は朝から
気持ちよく晴れた
と思っとったら
夕方近くからは曇り空や
それでも昨日みたいな
強烈な風もないし過ごし易い
そんな今日の碧南
ブログのねたに困っとったら
丸いレンズがメガネになるまでが
知りたいなぁ、とのお声があったんで
紹介してみようかな
丁度注文分のレンズが入荷しとったんで
こちらのメガネで解説してみるわ↓
ご注文内要はご年配の方の読書用メガネ
画像の様にレンズは丸生地として
届くんやけど
これを店頭で加工してメガネに仕立てるわけよ
ではスタート
最初にフレームを加工機にセットして
フレームのレンズの形をトレースして
器械に読み込ませる
その間にレンズをレンズメーターと言う
器械で度数の確認とレンズの中心の割りだしを
すんねんな
このレンズは乱視付きなんで
設定する角度もここで設定しておくねん
度数OK 乱視角度OKとなったら
レンズ面に印点と言うて
中心と乱視角度設定の為の印を付けんねん↓
3つの点の真ん中のがレンズの光学中心
両横の点は乱視角度設定用
次はレンズの表裏両面にキズ防止と滑り防止の
シールを貼んねんな↓
最近のレンズは撥水コートが標準なんで
滑り防止しとかんと乱視角度がわやになってしまうし
レンズの形その物が変形してしまうんでね
レンズの準備ができたら
加工機にデータ入力
入力前↓
入力後↓
次は加工機にレンズをセットする為の治具を
付けんとあかんのよ これが治具↓
この治具を芯出し器に取り付けて
そこにレンズを載せて中心と水平をきちんとだして
治具を装着すんねん
この時に水平をしっかり見ておかんと
乱視の角度の狂いになってまうねん↓
治具装着完了↓
これだけ準備が出来て
やっとこさ加工機にレンズをセット↓
後はスイッチを押したら自動で
レンズを削ってくれまんねん、加工中↓
削り上がり↓
私が学校で習ってた時には
こんな自動の器械は一切使わせてくれへんかった
全て手摺りでやらされたなぁ
おかげで今でも自動機が無くなっても
後で出てくる面取り機があったらレンズ加工で出来るけど!
削り上がったレンズの角を面取りするんやけど
最近は面取りすら器械任せでやっとる店が多い
器械任せの面取りは浅すぎてダメ!
では面取り作業↓
表面も裏面も面取りしてから
前回のブログでも書いたけど
レンズとフレームのカーブ合わせをやんねん↓
カーブ合わせが出来たら初めて
レンズをフレームに入れる枠入れや
ここで大事なんがカーブの再確認とレンズサイズの確認↓
レンズを留めるレンズ合わせの金具のとこに
すき間があるやろ!?
フレームサイズよりレンズサイズが大きすぎる状態
これで歪みチェックしたら歪がバンバンや!
(これでもネジを完全には締め込んでない)
さて、ここからは自動加工機は使わんで
面取りで使った面取り機の出番や
手摺りでちまちまと削っては枠入れして歪みチェック
歪が多かったら、また手摺りして枠入れ、歪みチェック
この繰り返しで歪み具合に納得が出来たら↓
ネジの緩み止めを入れて枠入れ完了
当然手摺りの度に面取りはしとるで
これで右眼の出来上がり
同じことを左眼でもやって
最後に度数と乱視角度をチェックして
レンズ中心を印点しなおして↓
お客さんの右眼の中心から左眼の中心間の距離と
レンズの中心間距離が同じ寸法で
出来上がっとるかをチェック
もひとつ光学中心の高さも設定通りかチェック↓
全て合格なら出来上がり
ダメなら造り直しとなるわけや
全てのネジの緩みを確認して
キレイキレイに拭き上げたらケースに収納
最後はお客さんにお渡しする時
最終フィッティングをしたら
ほんまもんの完成と言うわけや!
以上がレンズ加工の流れ
はい、今日のお勉強はここまで