雑貨扱いされる品物に成り下がったメガネ。消費者に読んでもらいたい!

こんにちは。

碧南 オプティカル和光の杉本です。

今日の早朝ワン散歩の時は分厚い雲に覆われてほんまに晴れるんかいな?と思ったぐらいやけど、
晴れてますわ(^^)

今朝は女房のお祖母ちゃんの命日ってことで、開店前にお経を聞きながら仏前で手を合わせてからの
仕事開始となりました。
今年は私と長女が厄年なもんでご先祖様に見守って頂けるように私事をちょっとお願いしといたけど、
そんなお願いしてもよかったんやろか?

 

さぁ、そろそろ本題に入ろうか。 多分長くなると思う。
その前に、お断りをしておく。
本文中では消費者の方々に伝わりやすくするために測定を検査と表現します。
また、特定の会社、ビジネススタイルを否定するものではない事をご理解頂きたい。

 

【メガネ屋が悪い】

時代の変化と共に人の価値観も変わったように思う。

メガネと言う狭い世界においても例外ではないらしい。
私達がこの業界に足を踏み入れた頃、メガネは医療用具として扱われており半医半商と言われ
儲けを出す商売でありながら、医療的な意味合いも持った品物だった。
実際、目が原因で体調不良を起こすことも稀ではないし、逆にメガネが原因で体調不良を起こすこともある。

 

私達の先代が第一線でバリバリと仕事をしてた頃は品物を並べれば何もせずとも売れていく時代で
月商いくら、年商いくらと金額の大小を目標に仕事をしていたらしい。
おそらく、この頃から半医の部分がおろそかになり始めたのではないかと思う。

 

私自身がこの世界に身を置くようになってからもその風潮は変わらず、
今月の売り上げ目標や前年対比〇〇%アップなんてやってて、売るための方法ばかりを
考えていたように記憶している。
その結果、〇〇%オフとか、出来上がりセット¥〇、〇〇〇とかレンズ無料や均一価格等と
金額の安さを競って如何に多くのメガネを販売するかなんて事をやってた。
その結果、メガネの価値判断は価格が先行するようになってしまった。
仕事の中身ではなく表に見える価格だけで高いか安いか算盤をはじいてしまうように消費者を教育したんです。

 

しかし、それはメガネ屋本来のあるべき姿ではなかったと反省しきり。
メガネ屋は当然メガネを販売して儲けを出す。そして税金を納める事で社会貢献をする。
それと同時に消費者の方々に眼の事を知ってもらい正しいメガネの作り方を伝える義務もある。
勿論正しいメガネを作るためには眼科医、視能訓練士など眼に携わる方々との連携も必須。

 

 

【時短にメリットはあるのか?】

ここで、眼科で処方箋を出してもらった経験のある方はちょっと思い出して欲しい。
処方箋を手にするまでにどんなことをして、時間がどれぐらいかかったかを。
眼圧測定や視力検査、前眼部と眼底を診てもらう診察と様々な行程を経てやっと処方箋が発行されたのでは?
場合によっては1回の受診では済まなかったかもしれない。

 

では、現在のメガネ屋での検査ってどうですか?
多くのお店が機械の前に座らせてボタンをピッと押せば自動で度数を測定して
そのデータを基に検査用の重たいメガネを掛けて、視力表を見ながらちょこちょこっとレンズを交換してるだけ。
はい、視力はこれだけ出てますがよく見えますか?大丈夫そうですか?ってやってるんじゃないでしょうか?
時間はどれぐらいかかります? 5分? 10分? 早いですよね。
これじゃお客さんの眼のことなんて分かんないでしょうね。提案すべきメガネも自信を持って薦められるか?
でも現在のメガネ屋の大半はこのタイプだと思います。

 

 

【知らなっかったでしょ】

長くなってしまったので最後に驚きの現状を。

我々メガネに携わる者はなんと!なんの資格も必要としません。
そうです。国家試験もありませんし、誰の許可も必要ありません。
あなたが明日からメガネ屋を開業しようと思えばお金さえ有れば可能なんです。

今は検査機器の精度が著しく向上したおかげで誰でも簡単に眼の度数が出せます。
しかし、この機械データを鵜吞みにしてメガネを作ってしまうと大失敗してお客さんに多大な迷惑や
肉体的苦痛を与えてしまう事も。

そんな事は出来ればなくしたい、私が属する眼鏡技術者協会ではメガネを作るにあたって最低限必要な
知識と技術を身に付けてもらうために独自の認定眼鏡士制度を導入しています。
レンズやフレームの事は勿論、眼の事についても眼科の先生にご教授頂いて常に新しい知識を得るように
努めています。

現在メガネ屋の数は12,000店を少し切るようですが、そこで働く認定眼鏡士の数は約7,000名ほど。
今後、認定眼鏡士の数が増えて国家試験の必要な資格制度になる事が最大の消費者利益なのではないかと思ってます。

 

以上の事はあくまで私個人の考え、想いであります。

 

もう十分に長ったらしいので今日はここでおわります。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。